化学物質アレルギーの皆さん、「かびんのつま」という漫画を知っていますか?
この漫画は、私が化学繊維アレルギーになって間もない頃に知って、
繰り返し読んだものです。
化学物質アレルギー患者にとっても、周囲の人たちにとっても非常にわかりやすい
内容になっています。
この記事では、そんな「かびんのつま」について書かれています。
連載された当時は、あまりの過激さに「こんなことあるはずない」という数々の
批判を受け、連載も3巻で打ち切りとなりました。
「こんな症状ありえない」「過剰に描きすぎている」というのが主な批判内容でした。
あきやまさんも、奥さんのかおりさんも、広く世間で取り上げて欲しい
思いからこの本を出版されたはずです。
この記事を読み終えることで、私のような化学繊維アレルギーで悩む人にとって
バイブルになれば嬉しいです。
かびんのつまとは
かびんのつまとは、2014年5月に小学館され、ビックコミックスで連載されたマンガで、
3巻完結となっています。
化学物質アレルギーが詳しく書か
れた漫画「かびんのつま」
2014年の本ですが、患者にとっても、
周囲にとっても、理解が進む漫画です。私は未だに化学繊維が着れませんが
カバンの取っ手や車のハンドルは
握れるようになりました。世間の理解が広がることを願ってます。#化学物質アレルギー pic.twitter.com/yLBIJhpD7B
— マチパー (@11kagen_blog) January 2, 2020
あらすじ
著者である漫画家のあきやまさんは、当時ネットアイドルをしていた
「かおりさん」と付き合うことになり結婚する。
かおりさんは4歳の時から鼻炎に悩まされ、大学卒業後大手食品会社で
研究員をしていたが、研究中にたくさんの試食を繰り返すことで、
体内に化学物質を貯めこむようになった。
ある日、朝起きたら顔が腫れ「光過敏症」を発病、その後
「電磁波過敏症」「熱過敏症」「化学繊維アレルギー」など次々に発病、
重症化しし、東京から田舎へ引っ越し転地療法を行う。
自然食品はじめ身体に優しいものを取り入れ、現在も田舎で生活を続けている。
(あきやまひでき「かびんのつま」より)
1巻の巻末には、著者のあきやまひでき氏と、石川哲北里大学名誉教授(当時)
である石川哲氏の対談が書かれています。
化学物質アレルギーの研究(かびんのつまより抜粋)
1970年代当時「化学物質過敏症」という名前でアメリカの学会誌で
発表されたのが始まりで、
1999年に出されたアメリカの合意事項によると
➀症状の再発と再燃
➁、➀の状態をしばらく繰り返す
➂低用量の物質にも過剰反応するようになる
➃原因を除去すれば症状は改善するが、取り除けなかった場合
➄化学的に無関係な多種類の物質にも反応し
➅多臓器由来の症状を示す
(あきやまひでき「かびんのつま」より)
自分がどの化学物質に反応するか知り、原因となるものを除去することで
ある程度改善が見込まれます。
私も「かびんのつま」から様々なことを教えてもらい、その中からいくつかの
ことを実践し、幸いにも今の所、症状が進行することなく過ごしています。
しかし、いつまた再発するかのしれない、症状がひどくなるかもしれないという
恐怖にはいつも襲われます。
「自分の身は自分で守る」化学物質アレルギーの人は特に、この言葉が重要になります。
私が実践している化学物質アレルギー対策
私が実践している化学物質アレルギー対策
➀衣服の素材に注意し、肌に当たりそうな所は徹底的に排除する
(一番ピークの時は縫い糸のポリエステルもNGだったので、肌に当たる
場所だけ手で縫い直したことがありました。今でもタグは必ず外します)
➁洗濯石鹸を「100%石鹸由来」のものを使用する
➂柔軟剤は使わない、また、電車や人込みで柔軟剤の匂いがしたら
ガーゼマスクをすぐにつける
➃ストッキングなど、どうしてもナイロン素材のものを着用するときは、
前日から肌にオイルを塗る
(シルクふぁみりぃ製のものを使用。用事が終われば素早く着替える)
➄冬の「モコモコ素材」はNG。ウールやカシミヤなどで保温する
(これは結構高くつきますが、結果静電気や肌の乾燥を防いでくれます)
おかげさまで、私の症状もピークの時に比べれば幾分落ち着くようになりました。
これも勉強と自己防衛の成果だと思います。でも、少しでも油断すると症状が
ぶり返してしまう危険性があるので、化学物質アレルギーとは
「一生を伴走する関係」として共存していきたいです。